長期優良住宅って?
住宅の長期優良住宅制度、ご存知ですか?
従来の「つくっては壊す」スクラップ&ビルド型の社会から、「いいものを作って、きちんと手入れをして長く大切に使う」ストック活用型の社会への転換を目的として、長期にわたり住み続けられるための措置が講じられた優良な住宅(=長期優良住宅)を普及させるため、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平成20年12月5日に成立し、平成21年6月4日に施行されました。
長期優良住宅とは、長期にわたり良好な状態で使用するための措置がその構造及び設備に講じられた優良な住宅のことです。長期優良住宅の建築および維持保全の計画を作成して所管行政庁に申請することで、基準に適合する場合には認定を受けることができます。
簡単にいうと、耐震や劣化対策などしっかりした住宅には、税制優遇や補助金等がでる仕組み。
30年以上は住宅をしっかりしたものとして認定できる制度。
令和元年度の長期優良住宅の新築戸数が発表。
そして先日、令和元年度の長期優良住宅の新築戸数が発表されました。
それがこちら。
1.認定実績【新築】
平成30年度 | 令和元年度 | 累計※1 | |
一戸建ての住宅 | 108,800戸 | 106,252戸 | 1,110,404戸 |
共同住宅等 | 586戸 | 1,043戸 | 21,880戸 |
総戸数 | 109,386戸 | 107,295戸 | 1,132,284戸 |
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000945.htmlより
年間で10万戸ほど。
さて、ここで問題。
新築全体から見た長期優良住宅の割合は?
長期優良住宅の戸数は新築戸数全体の何%でしょうか?
シンキングターイム。
・・・
では、ハカセ正解を!!
正解は・・・ ・・・ ・・・ たったの12%じゃ!!
令和元年度の新設住宅着工戸数の総戸数は88万3687戸で90万戸を割り、平成26年以来の80万戸台となった。95万2936戸だった前年度と比較すると全体で7.3%の減少で、昨年度の増加から再びの減少となった。新設住宅着工床面積は 7310万7000㎡で、前年度比で4.5%の減少だった。
【日本住宅新聞2020年5月15日号から一部抜粋】
106852÷883687=0.12。
こんないい制度なのに、全体のわずか12%。
いかに住宅業界が良いものを作ろうという気がないか、意識のなさがハッキリ読み取れる数字。
長期優良を取らずに性能を確保している住宅があることは承知の上です、ウチのよーに。
だって、ローン控除の金額が増えた所で、ブツブツ・・
それでも、やはりこれだけ耐震や省エネが叫ばれている中でも、大したパーセンテージにはならないでしょう。
工務店さん、ハウスメーカーさん、分かりますよ。
申請、めんどくさいですよねー。
私もちょっと必要書類の概要見ただけで、ウンザリしましたもん。
でもそれは、あなたが家を売る為の作業の中で考えるから、めんどくさいんですよ。
家を建てる人の事を考えれば、しっかりとした計算をして、安全安心な住宅を建てるために制度を活用してもらいたい。
そして、性能表示は今後さらに求められそう。
国は長期優良を住宅性能表示制度と一体化するつもり?
国土交通省は3日、長期優良住宅制度のあり方に関する検討会の最終とりまとめを発表した。
2019年6月に長期優良住宅の普及の促進に関する法律の施行から10年が経過することを踏まえ、18年11月より、長期優良住宅制度に対する評価や課題を整理し、長期優良住宅のさらなる普及促進に向けた取り組みの方向性について検討してきた。
最終とりまとめでは、認定基準の見直し案として、新築住宅において、共同住宅の認定基準の合理化を指摘。劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性の面で改善が必要とした。規模の基準や立地に応じた基準の付加については、審議会で進められている住生活基本計画の見直しを踏まえて検討していくべきとしている。
制度の改善策として、新築住宅においては、住宅性能表示制度との一体的運用、住棟単位での認定制度の確立が課題であると示した。
https://www.re-port.net/article/news/0000062753/より
住宅性能の表示を明確化し、その先にあるのは、先日お伝えした光熱費表示に向けての動き?
となると、やはり住宅の性能表示をしておかないと、万が一の時は不適合(ー)住宅の烙印を押されることがほぼ確。
しかし、省エネの義務化はしないのに、性能表示はしていけって、どうすればいいんでしょうね?
だったら義務化して、すべての住宅を性能表示すればいいのにと思うのは私だけでしょうか?
おしまい。
さぬきペンギンさん、こんにちは。
とりさんたと申します。
ブログ楽しみに拝見させてもらっています。
さぬきペンギンさん宅の気密性や断熱性を見ると、高い金を出してセキスイハイムで建ててしまったことが残念でならないです(>_<)
そこでちょっと質問なのですが、さぬきペンギンさんはセキスイハイム(鉄骨系)についてどのような印象をお持ちですか?
色々と勉強されているみたいなので、興味があります。
もしご意見お持ちでしたらよろしくお願い致します。
とりさんたさん
こんにちは、コメントありがとうございます。
うーん、既に購入済みという事なんで、言葉を選びがちになってしまいますが、ぶっちゃけ大手ハウスメーカーについては一様に良い印象はありません、すみません汗
それは、ブログ始めた頃に書いた通り、私のような庶民はメーカーに相手にされなかった事も起因してるかもしれません。
しかし、そのおかげで色んな工務店を見る中で、高性能住宅に辿り着けたのも事実なので・・。
そして、これはどこかで書いておかないとと思ってたんですが、ブログ内でキツイ表現をしているのは、これから新築を考えている人に向けて注意喚起しているものであって、買った人を否定しているのではありませんので、御容赦下さい。
さぬきペンギンさん、ご回答ありがとうございました。
おっしゃることは十分に分かるのですが、私の住んでいる地域で良いと言われていた工務店がキャンペーンをしている最中に倒産しました。ある方などは基礎が完成した矢先の倒産だったそうで金銭的にも精神的にも大変な思いをしたそうです。
また、欠陥工事についても聞きますし、どこの工務店を選ぶと良いのかが非常に難しいのではと感じています。
さぬきペンギンさんは、よく勉強されて、そして運良く良いところに出会えたわけですが、それぞれの県でどのように優良工務店を見付ければ良いのでしょうか?
私は耐震性のこと、そして事情から建設を急いでいたのでセキスイハイムにしてその点には満足しているのですが、いかんせん快適さを得るには高い光熱費をともなってしまうので、その点はもっと勉強しておくべきだったとさぬきペンギンさんたちのブログを読ませていただくたびに感じています。
確かに工務店選びは大変ですよね。
この10年で、樹脂トリプルサッシが出てきた事が一つの革命となり、住宅の高性能化が一気に進んだ結果が、今の状況を生んでいると思います。
今までは大手ハウスメーカーで建てれば安心というマインドから、地域のスーパー工務店を見つけたもの勝ちになってます。
これについてはブログでも書いてるように、気密測定してるかとか耐震3とれるかが分かりやすい選別方法ですが、この高性能ブームによりニセ工務店も出てきつつあるので、やはり勉強という事になります。
説明にエビデンスがあるかどうか。
メリットデメリットは理解できているか。
ぶっちゃけ、問い合わせもらえれば、HPなどから、レベル分かる部分はありますけどね。我が家の工務店は謎だらけですが笑