今日はFBで工務店関係者の方がたくさん記事にされてた話題から。
以前からお伝えしている2020年の省エネ基準義務化が無期限延期。
その事についての、賛成派・反対派の意見です。
次の記事を読んで、皆さんも何が良くて、何が悪いのか考えてみてください。
《賛否両論》省エネ基準適合義務化延期の賛否を問う!
今回の新築住宅の省エネ基準義務化延期についてまとめた
《省エネ基準適合義務化延期の真相》工務店の半数、省エネ計算できない
では、担い手である工務店の習熟度の低さ、またユーザーの関心の低さを明らかにした。
延期は果たして正しい選択だったのか。ここでは延期賛成派と反対派の意見を紹介する。
◆賛成派◆
パソコン使えない工務店多い
「断腸の思いで賛成した」
住宅生産団体連合会(東京都千代田区)
住宅生産団体連合会(東京都千代田区)は建築環境部会に委員として参加しており、今回の答申に参加している。同連合会の意見の集約に携わった住宅性能向上委員会の吉田氏、西澤氏に延期賛成の理由について聞いた。
住宅性能向上委員会ワーキンググループ・吉田元紀主査
住宅性能向上委員会SWG1・西澤哲郎リーダー
――賛成の理由は。
(吉田)私どもも最終的には省エネを義務化すべきだと考えています。断腸の思いで賛成せざるを得かった。
――なぜでしょうか。
(吉田)提示された資料を見て、このままでは市場が混乱するな、と。特に、事業者の習熟度が5割という結果は私どもも残念に思いました。
(西澤)私どもは、10の事業者団体で構成し、5万6000人の事業者が加盟しております。省エネ計算の情報提供として、セミナーを3年間で46回実施し、1400人弱の参加者を得てきました。しかし、まだまだ計算できない事業者は多いな、と感じていました。
――複数の工務店にヒアリングしましたが、省エネ計算が難しいと聞いたことはないです。
(西澤)壁量さえ算出すれば計算は可能なんです。平面図から計算することもできなくはないですが、計算量が膨大になりますので、普通はパソコン上でCADと連動したシステムを用いて計算するわけです。しかし、そもそもパソコンを得意としない事業者がいるもの事実です。https://www.reform-online.jp/news/administration/15343.php
――なぜパソコンが使えないんですか。
(西澤)年配の事業者にはIT化が進んでいないところが多いと思います。昨年実施したセミナーの申し込みについて、メールとFAXの両方で受け付けたのですが、実に7割がFAX申し込みでした。そういった事業者は年1~2戸受注するかしないかのためだけに、パソコンを含めて設備投資するのも大変でしょう。
――住宅の設備や建材を提供する流通会社の中には省エネなどの性能計算を代行するサービスを提供する事業者もいます。
(吉田)外注コストもかかりますから、その捻出が難しいということでしょう。
――住団連としては今後どのように習熟度を高める取り組みを行っていきますか。
(吉田)省エネ住宅のメリットを説明したパンフレットを昨年12月に作成し、事業者に配布しています。これを読んで学んでもらう、または消費者に配布して理解を高める、両方で使える内容になっています。
(西澤)加えて、平面図で省エネ計算ができる仕組みを開発していきます。パソコンを使わずに計算できる方法があれば、事業者の習熟度が高まります。
◆反対派◆
学ばない事業者は退場せよ
省エネ住宅は健康に寄与する
M’s構造設計(神奈川県横浜市)
M’s構造設計(神奈川県横浜市)は省エネ住宅を推進する事業者で、建築士の技術向上を図る「構造塾」や「省エネ塾」を主宰する。1月には日本ホームインスペクターズ協会など6者合同で、延期に反対するパブリックコメントを提出、公表した。なぜ延期に反対するのか聞いた。
佐藤実社長
堤太郎氏
――省エネ基準適合義務化見送りは憲法違反と主張していますね。
(佐藤)憲法25条には「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が規定されています。断熱化された住宅ではヒートショックや熱中症などの健康被害が減少している事例が紹介されているように、省エネ住宅は健康に寄与するわけですから、国民の健康を守るためにも法整備すべきだった。
――義務化実施は省エネ計算できない事業者の切り捨てになるのでは。
(佐藤)率直にいって、できない事業者は退場してもらいたい。学ぶ意欲もないわけですから、そんな人たちが家を建てるべきではない。
――消費者の省エネに対する理解も6割程度で、まだ4割が理解していない。
(佐藤)そもそも、消費者は住んで健康であることを前提に住宅購入を検討しています。誰が「安いですけど不健康になるかもしれない住宅」とセールスされて買いますか。誰だって健康であり続けられる住宅を買いますよね。
――省エネ化するとデザインの幅が狭まるという懸念については。
(堤)そもそも省エネ性能とデザインを2択で考えるのが間違いです。性能が十分担保されている上でデザインする。プロなのですから、高性能を前提としてデザイン力を高めるべきです。
――しかし延期が決まってしまいました。
(堤)コストアップの話ばかりが議論されてますが、義務化されれば自社だけ値上げになるわけではなかった。みんな価格が上がって適正になるだけなので、その議論は意味がなかったと思います。
(佐藤)建築士の倫理観が低い。安全な住宅を提供するという最低限持つべき意志と技術すら準備できていない。今回の延期は、建築士に倫理観がない、と国から烙印を押されたようなものです。
反対派の意見について
先に下の反対派の意見についてですが、これは私も同じく賛同してきている内容なので、割愛。
そもそも家づくりをするレベルにない人が家を建てることほど、恐ろしい事はない。
それを許しているのが賛成派の意見。
その稚拙さには呆れるばかり。
パソコン使えない工務店多い。
これだけ耐震に強い家が叫ばれる中で、パソコンも使えない会社に何が出来るの?
実際に問題ないと言われて建てた家が震災でああなってる状況はほぼ人災。
年配の事業者にはIT化が進んでいないところが多いと思います。昨年実施したセミナーの申し込みについて、メールとFAXの両方で受け付けたのですが、実に7割がFAX申し込みでした。そういった事業者は年1~2戸受注するかしないかのためだけに、パソコンを含めて設備投資するのも大変。
IT化が進んでないのは何故か?
今まで必要なかったから?急に必要になったから?
ただの怠慢。
――住宅の設備や建材を提供する流通会社の中には省エネなどの性能計算を代行するサービスを提供する事業者もいます。
(吉田)外注コストもかかりますから、その捻出が難しいということでしょう。
怠慢な上に、お金がかかることもしたくない。
なぜ、こんな会社を残しておく必要があるのか?
一見、出来ない工務店のせいで義務化延期に見えるが・・
ここまで読むと、全国のたくさんの勉強不足の工務店のせいで、省エネ基準が進まなかったと読み解けるようですが、私の見解は少し違います。
私は「大手ハウスメーカー主導による日本型住宅の迷走」だと。
賛成派の意見を代弁しているお二人はいずれも大手ハウスメーカーの人達。
本当は省エネ義務化をしたいなどと言ってますが、勉強不足な工務店を下請けとして使えなくなれば、本当に困るのは彼ら大手ハウスメーカー。
住団連だか、プレファブ協会だかしらんが、日本住宅が低性能な原因は間違いなく、今までの家づくりによる弊害。
規模が大きいから、急に変えれないという理屈を許せば、本当に困るのは我々住宅購入者。
しかし、まだまだ正論が通じないこの業界。
少しずつの変化でも、大きく変わることを期待して、新たな高性能住宅が普及する事を待つしかないのが現状。
先日、テレビで欠陥住宅を買った元プロ野球選手を見ましたが、多くの日本人が多かれ少なかれ、ああいう状況になっている。
しっかりとした知識を身につけて、しっかりとした工務店で家を建てて、自分たちの家族を守りましょう。
激しく同意します。
断熱性もなく、ヒートショックを起こす家。
気密性もなく、壁内結露を起こし、アレルギー疾患を起こす家。
燃費計算もできず、資源の乏しい日本で冷暖房エネルギーを浪費する家。
そんな家を建てる業者はいらないですよね。
少しずつ消費者も気密や断熱について知識を高めているこの時代。
窓メーカーも樹脂サッシに軸足を入れつつあり、
性能重視の一条工務店がそろそろハウスメーカーNo.1を獲得する。
そんな時代に国が逆光するとは何事かと言いたいですね。
マスコミも大手ハウスメーカーがスポンサーで声をあげにくいでしょうから、
こうして施主ブロガーさんや、温熱環境のプロたちが声をあげていくことで、
世の中が良くなれば良いなと願っています。
あわわ、あのくろーばーさんからコメントを頂けるなんて・・ありがとうございます!!
いつもブログ拝見させて頂いてます。
勝手におっしゃる通り、ハウスメーカー相手に声を上げれる貴重な存在が施主ブログだと思うので、
遠慮なくガンガン行こうぜスタイルでいきたいと思います。