先日、このようなニュースが。
アトピー性皮膚炎の「かゆみの発生を抑える薬」が発売へ。
世界初、アトピー性皮膚炎の「かゆみの発生を抑える薬」臨床試験に成功 京都大学
京都大学は、アトピー性皮膚炎の新しい薬の臨床試験で、世界で初めてかゆみの症状を緩和する結果が出たと発表しました。 アトピー性皮膚炎のかゆみの発生を抑える薬の最終臨床試験に成功したと発表したのは、京都大学の椛島健治教授です。 アトピー性皮膚炎は、身体に湿疹ができかゆみのでる病気で、日本に数百万人の患者がいるとされています。 椛島教授らは、13歳以上の重いアトピーの症状を持つ患者・約140人に、新しい薬「ネモリズマブ」を4か月間投与する最終臨床試験を行いました。 効果のないダミーの薬を投与した場合と比較した結果、患者のかゆみの症状が緩和され、湿疹や赤みも改善したということです。 「ネモリズマブ」は、かゆみの発生を抑える世界で初めての薬ということで、今後、国の承認を得て販売される予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf5ff41b22dbcf849ea1f973a2e894bdccbbb1e2より
日本に多くいるアトピー患者にとっての朗報。
かくいう私も幼少の頃からハウスダストアレルギーによるアトピー疾患者。
その発生薬で抑えられるということ、とても画期的ですね。
そもそもアトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の“バリア機能”(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下していることが分かっています。そのため、外から抗原や刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、アレルギー性の炎症を引き起こします。また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
ハウスダストアレルギーのアトピーでつらいのは、掻けば描くほど酷くなる痒み。
皮膚はボロボロになり、またアレルギーが入り込むという悪循環の地獄ループ。
そして、炎症の範囲がどんどん広がる。
私の場合も、足から始まり、年月をかけて全身に。
大人になったら治まるなんて言葉は、慰めに過ぎない事を知った30代の冬を過ごしてきました。
アトピー性皮膚炎の治療法は?
治療にあたっては下記3点が重要。
①と②に関しては、ずっと病院に通い、定期的にお薬を頂いてました。
フルメタやアンテベートをうすーく塗って、ヒルドイドで保湿する。というルーティーンを何十年やったんだろう・・
ヒルドイドなんかは美容に使うヒトが増えて問題になってましたね。
でも、最後の③悪化要因の対策が重要だったのに気づいたのは、家づくりを勉強し始めてからでした。
シックハウスという言葉。
建材や調度品などから発生する化学物質、カビ・ダニなどによる室内空気汚染等と、それに よる健康影響が指摘され、「シックハウス症候群」と呼ばれています。 「シックハウス症候群」は、医学的に確立した単 一の疾患ではなく、居住に由来する様々な健康障害の総称を意味する用語とされています。
簡単に言うと、戦後の日本では、病気になる家が作られてた。
ざっとこんな流れ。
昭和の時代、ハウスメーカーによって、コスト削減で化学物質を使った建材で建てられたプレハブ住宅
↓
シックハウス症候群が発生、24時間換気が義務化
↓
アルミサッシ・低断熱低気密な低性能の家で換気なんて使ったら、暑い寒いで換気なんか使わない
↓
カビ・ダニ発生止まらず
↓
アトピー患者止まらず
ね、ちゃんと理にかなってるわけですよ。
そして、こちらの結果。
高性能住宅では心疾患・アトピーなどの症状が改善する。
http://www.h-bn.jp/column_detail.php?id=87より
所変わればで、住む家が高性能になると、病気の症状が改善されるという報告が10年前に既に出てる。
この事を知った時の衝撃。
今まで家なんて住めば同じと思ってたのですが、違うことに気づいた。
だから、高性能住宅に興味を持ち、こんなにのめりこむ事になった次第。
実際に高性能住宅に住んでみて・・
上の表に書いてあることを踏まえて、我が家での場合を考察。
家の温度差が少ない。
我が家には温湿度計を3箇所設定しており、随時チェックが可能。
調べる限り、室温は年間通じて、平均20℃~25℃で推移してます。
アトピーのバリア機能が破壊されるのは刺激によるものが大きいらしいので、この点は大きなポイントかと。
事実、暑い寒いを感じていた今までの家では、夜中、寝ているときに身体をボリボリ掻き毟ってた。
それが、今の家に住んで、パンダさんに、掻かなくなったなーとお墨付きをもらえるほどに。
湿度がキープ出来ている。
今までの家では、冬の乾燥or 加湿過多。
普通に考えれば良い訳ない。でも、今は湿度も24時間換気で50~60%を常にキープしているので、過乾燥がない。
換気システムの排気口が床にある。
我が家の換気システムはマーベックス・澄家。
多くの換気システムは壁にあることが多いのですが、この澄家は床。
床面排気では床上30cmにたまるハウスダストを効率よく除去できる。という考えに禿同。
布団じゃなくベッドも同じ考えですしね。
エアコンが居室にないから、風の影響をうけない。
我が家のエアコンは33坪で8畳用が2台のみ。
設置場所も2階はリビング階段上。
1階は床下エアコン。
寝室や子供部屋といったいわゆる居室には、エアコンの風による影響もありません。
そーいえば、エアコンの悲しい話知ってますか?
松尾設計室・松尾先生曰く、エアコンは数ある暖房冷房器具の中でも超優等生らしい。
でも、今までの家は低性能だから、各部屋に置かないとエアコンが効かない。
で、直接風が当たる。
で、嫌われる。
でもエアコンは、家の性能がしっかりしてれば、たった1台でも家中の空気をコントロールできるしっかり姉さん。
まるで今まで付き合ってたダメ男が悪いだけのに、付き合ってること自体を非難されるみたいな。
日本のエアコンは高性能。
高性能なエアコンには高性能な住宅でないと。
プラスとマイナスをかけると、マイナスになる。というテスト時期の中学生に聞かせたいような話です。
しっくい壁と無垢床。
ビニールクロスと新建材よりは身体に良さそうかもって採用しましたが、これは意外と効果ありかも。
しっくい壁は調湿・無垢床材からは、ほんのり温かみとかありますし。
薬を塗らずに、問題なく生活できてます。
1年目の冬はまだ、薬を塗ってましたが、昨年・今年と全く使ってませんが、手・肘・膝などにしゅうちゅうしていたアトピーは全く炎症を起こしてません。(たまに、左膝が汗をかいたときに、痒くなる事はあります。)
今までは炎症を薬で治す対処療法でしたが、家づくりを見直したことで、結果的に原因療法になりました。
文献による考察ではなく、自分自身が身を以て体感できた事。
高性能住宅の評価を再認識できました。
結論。家族を守れる高性能住宅おすすめします。
アトピーだけではなく、子供が風邪を引く回数も激減。
後、年齢が小さい頃から高気密高断熱住宅で温度差のないとこに住むと、汗腺の発達がどーのこーのという話もありますが、我が家の5歳の末っ子はちょっと遊べば全身ビッチョンコですし、特に問題ないかと。
アトピーやぜんそくは遺伝による所もありますが、住環境の改善から考えることはとても重要。
住むデメリットより、メリットが圧倒的に大きい高性能住宅がスタンダードになって、薬に頼らなくても健康で過ごせる住宅が増えますように。
おしまい。
この度は当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。香川で高性能の家を建てることになりました。
興味のある方は末永くお付き合い下さい。