連載シリーズでお送りしている「エコハウスのウソ」。本日はシーズン3。
前回までの話はこちら
ではどーぞ。
<目次>
【プロローグ】省エネ基準義務化←前々回終了
【第1章】 人と気候 ←前回終了
【第2章】 建物の外皮性能←今ココ
【第3章】 冷房
【第4章】 夏への備え
【第5章】 吹き抜け・大開口
【第6章】 暖房
【第7章】 再生可能エネルギー
【第8章】 電気
【エピローグ】結局、エコハウスは必要なの?←New!!
第2章 建物の外皮性能
夏、2階でエアコンつけてもちっとも涼しくならないのは、断熱性能が低く天井が熱いから。冬、窓の近くにいて、冷たく感じるのは、窓の性能が低いから。とても快適なわきゃない。
で、今日のメインディッシュは・・また窓ww窓も3回目。今回はいつもよりマジメな話。
以前の“窓”についての記事はこちら
前先生もこの「窓」については厳しく書いておられます。
で、本の記事を読んでから、個別に調べると、あーそういう事ね。って話です。
まずはこの画像をご覧ください。
前先生がまず問題だと指摘されてたのが、緑で四角のサッシラベル。
ただのアルミサッシは本来無印なところが「二つ星」。
アルミ熱遮断型が「三つ星」。
で、なんと樹脂サッシや木製サッシと並んで、明らかに断熱性能が劣るアルミと樹脂の複合サッシが「四つ星」。
という衝撃の事実。で、改正されたラベルがコレ↓
今の窓に使われているラベル制度。これ見て、どれ選びます?
一般的に「まー松は高いだろうし、梅は・・間を取って竹ぐらいにしようか」という松竹梅理論でいうと、「3つ星」か「2つ星」が無難なトコかな・・。ってなったあなた!・・残念。
家中の窓、結露コース決定です。
じゃあ、四つ星を選んだあなた!・・残念。
選んだ窓によっては、結露コース決定です。(じゃあ、正解ないんかいww)
はい。正解ないんです。だって改正された理由がこれですよ。
現行告示制度の課題 資料4 窓の断熱性能表示の見直しについて 1,現行告示制度 … – 経済産業省
① ガラス表示とサッシ表示が並列して表示されているため、
7つ星や8つ星制度と勘違いしている消費者も多い。また、
消費者アンケートの結果では、「ガラス」「サッシ」「窓」の
3種の表示は分かりやすいとの声が4割と半分を切る状況。
ネタにしてもシュール過ぎでしょ。7つ星てwwさらに、8つ星てwww
で、「統一して分かりやすい表示にしました。(キリッ!)」ってwwww
性能表示って本来、消費者が正しい選択をする為にあるもの。
なのに、消費者が正しい選択肢を選ぶ基準をあえて分かりにくくしているのが問題なんです。
真実を知っている一部の人しか、正しい窓を選べない。
選ぶどころか、メーカー・工務店に「この家の標準仕様は三つ星の窓ですから、安心ですよ。」と言われて、あえて変更する人がいるでしょうか?
日本のアルミ・アルミ複合樹脂サッシの比率は2014年で90%超え。
日本の窓で4つ星の熱貫流率は2.33以下。ちなみにドイツでは熱貫流率1.3以上の窓は販売禁止。
日本の窓のほとんどは、ドイツでは人が住む家では使えない窓。
他の国でも熱貫流率の上限は健康上の理由から、決められているにも関わらず、日本は基準なし。
当然ダントツで最下位レベル・・嘆かわしい。
技術はあるのに、売ろうとしない会社。
知らないまま世界に笑われる窓を使う日本人。
窓の性能不足で発生する結露によって引き起こされるカビ・ダニなどから、喘息、気管支炎、アトピー性皮膚炎などの健康被害も確認されている中でも、樹脂サッシを本気で普及させようとしない国。(最近ZEHにかこつけて、少しずつ普及の動きはやっと出てきましたが・・)
ならば、消費者側が真実を知って、本当に必要なものは何かを理解し、正しい選択をしていくしかない。
それが日本の現状です。
ですが、ここで問いたい。
国が守るべきは、業界の利益ですか?国民の健康ですか?
家づくりをお考えの方は是非、手にとって読んで下さい。
前先生が参加されている、文字通り、こちらも家づくりの教科書です。
次回、前 真之先生著「エコハウスのウソ【増補改訂版】」買いました④に続く。
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この度は当ブログにお越し頂き、ありがとうございます。香川で高性能の家を建てることになりました。
興味のある方は末永くお付き合い下さい。